蒜沢の黄金のかめ(大川地区)

蒜沢の地名にまつわる伝説

むかし、黄金を持った武士が、敵に追われて、蒜沢川あたりまで逃げ延びてきました。つかれと空腹に耐えかね、これ以上重い黄金を持って逃げるのは無理だと考えた武士は、付近の家からかめを持ってきて黄金を入れ、穴をほって埋めて土かけました。

そして、あとでほりに来た時の目印に、人目につかないようなものはないかと考えたところ、ふと、腰に下げて印ろうに気がつきました。印ろうの中には、にんにくが入っていたのです。にんにくは、北海道では野生しないので、これはよい目印があったと考えた武士は、かめをうめたあたりに、にんにくを植えて立ち去りました。

それから長い年月がたちました。武士のその後はわかりませんが沢一帯に、にんにくが野生してるので蒜沢となづけられるようになったということです。

「ななえの歴史と伝説」より