水田を彩る青   2012.8.17

ミズアオイの群落

8月17日、町内の稲の生育状況を確認したくて、ちょっと車を走らせる。恐らくうちのスタッフたちには、仕事をさぼる口実のように思われたかもしれないが、町の四季折々を記録するのも仕事のうち・・・と自分に暗示をかける。

短いドライブの末たどり着いた目的地には、稲穂が遠くまで広がっていたが、まだ緑がかっており収穫には少し早いようだった。しかし畔には、ガマの穂がすっかり茶色に染まっていたり、エゾミソハギがチラホラと花を咲かせ、秋の足跡を感じさせていた。

ゆっくりと、水田の間を走っていたら、稲穂とは別の何かが群生しているのを発見!と同時に記憶をいろいろ辿ってみるが、頭の引き出しからその花の名前が取り出せなかった・・・。ということは、初めて見る花に違いない!!

ワクワクする心をおさえきれず、車を降りてその群落へ駆け寄る。ちょっと畔にお邪魔させてもらい、その花のを撮影したのが掲載している写真である。その場では、なんという種の花なのか検討もつかなかったので、館に戻ってから図鑑で調べたところ、どうやら「ミズアオイ」で間違いなさそう・・・。

何度もそこを通り過ぎているはずなのに、気づかないもんだな・・・。そう感じながら、偶然にも出会えたことに感謝する。変わらない日常の中でも、こういった驚きを感じる瞬間があると、人生が少し楽しいものに変化する・・・。そう思わずにいられない出会いだった。

<花の情報>

和名:ミズアオイ(水葵)
学名:Monochoria korsakowii
英名:未確認
科属:ミズアオイ科ミズアオイ属
花言葉:「前途洋々」

日本全国に分布する水田雑草。七飯町では8~9月ころが見ごろ。白い花をさかせるオモダカと混在して咲いていることがある。
近年では、除草剤の使用や水路改修によってあまり見られなくなっているところが増えているという・・・。