ヒダカ?コジマ??   2008.4.20

謎のエンレイソウ

4月20日。毎年この時期になると、町内のとある場所で一風変わったエンレイソウが見られる。どうやら、今年も咲いた様なので確認のため遠出してみる。
 普通のエンレイソウは、がく片のみで花弁が見られないが、目的のエンレイソウは、花弁もがく片も3枚づつみられ、雰囲気はミヤマエンレイソウ(シロバナエンレイソウ)やオオバナノエンレイソウに似ているが、花弁の色がエンレイソウに近く暗い紫色となる。しかし、過去何年か観察しているが、今年は何か雰囲気が違う・・・。なんだろうこの違和感は・・・そうか、いつもよりがく片の色がやや緑色を帯びて、先端が鋭いのか・・・花弁も丸みを帯ているな・・・。
 ここで、ある疑問がわいてきた。これまで、周辺にシロバナエンレイソウとエンレイソウが混在しているからこの花を「ヒダカエンレイソウ」だとばかり思い込んでいたが、ここまで雰囲気が異なると今まで見ていたものは一体なんだったのだろう・・・もしかして、「ヒダカエンレイソウ」とよく似ていて、区別が難しいといわれる「コジマエンレイソウ」だったのか・・・でも両者は同じようなところに咲くものなのだろうか?
 いろいろと考えているうちに、頭が混乱してきた・・・。ヒダカ?エンレイソウ??両者の違いは・・・、当館にある「原色日本植物図鑑」を参照すると両者ともシロバナエンレイソウとエンレイソウの雑種のようだが、明確な違いは見出せなかった。ネットで調べてみると他に詳しい本があるらしいが、残念ながら当館には所蔵されていないので入手しなくては・・・。このページをご覧の方で、詳しい方がいればご教授いただければ幸いです。
 いやはや、植物の世界は奥深いなと思うのと同時に、自分の浅学さを思い知らされる一日でした。


※後日、植物の専門家に見ていただき、恐らく「ヒダカエンレイソウ」だろうとの回答を得ました。(2010.5.20 追記)

<花の情報>

和名:ヒダカエンレイソウ(日高延齢草)
学名:Trillium Miyabeanum Tatewaki
英名:Wakerobin(但し エンレイソウ全般)
科属:ユリ科エンレイソウ属
花言葉:「奥ゆかしい美しさ」「叡智」(但し、普通のエンレイソウの花言葉)
北海道・本州・四国・九州で見られるが、北地の方が多くの種類が見られるようである。七飯町では4~5月頃が見ごろ。