令和3年1月の新刊・新着図書のご案内

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職員のいちおし

『日本習合論』  内田 樹

 

日本文化の本態は「雑種」である。とまえがきで著者は言う。6世紀に仏教が到来し、神仏の共生が1,300年ほども続いたのに 宗教的な伝統が政令ひとつで途絶する。なぜ神仏習合の雑種文化は消えてしまったのか?。 そこには事大主義の再来や自らの宗教に関わる変化に 議論せずに歩んできた歴史もある。著者は習合というのは、破壊しない、排除しない、両立し難いものは無理やり両立させることだと言う。 宗教の他にも農業や民主主義などを取り上げてわかりやすく説く。第7章ポスト・トゥルースの時代の説明は、かなり腑に落ちるはずだ。