実は普通種らしい   2012.6.4

ヒラタハナムグリ

1㎝にも満たない大きさのハナムグリ。以前に知り合いの虫屋さんの標本を見せられ、実際に捕ってみたいと思っていたが、なかなか出会えずにいた種である。

 今年、リンゴの摘花をしていたら、偶然にも花に頭を突っ込んでいる本種に出会えた。仕事そっちのけで、あわててつかまえ小型のシャーレに投入。同僚たちの「ああ、今年も虫捕りの季節が巡ってきたのね・・・」バリな視線を感じつつも、あえて気にせず実体顕微鏡で観察・・・。

 扁平なフォルムに、白い斑紋がとても良く映えていてとてもシブイ!今年初の新鮮な出会いとなった。図鑑で調べてみると、バラ科やキク科によく集まるらしい。考えてみれば、リンゴはバラ科だったな。

 翌日、館の周辺に咲いていたウワミズザクラの花を何気に見ていたら、このヒラタハナムグリが訪れていた・・・。
ってあっさり見つかるんかい!!と突っ込みそうになってしまった。もう一度、図鑑をみると普通種扱いのマークが・・・。

 一度見つけると、その後は意外にあっさり虫が見つかる好例。悔しいので、今度、虫屋さんに会ったら、「ヒラタハナムグリ?ああ、よく見かけるよね!」とでも言っておこうかな・・・。

<昆虫の情報>

和名:ヒラタハナムグリ
学名:Nipponovalgus angusticollis angusticollis
目科:甲虫目コガネムシ科
七飯町では、春先に見かけることが多いのかもしれない。
小型だが、フォルムはしっかりとしたハナムグリで、扁平な体が玄人受けするようだ。