日本最古級の人工ブナ林ガルトネル・ブナ林
ガルトネル・ブナ林
明治2年、プロシア(ドイツ)人のR・ガルトネルと蝦夷(榎本)政権との間で、周辺農民に西洋農法を教授するという前提のもと、七飯の土地約300万坪を99年に渡って租借する条約を交わす。ガルトネルは本国から取りよせたプラウなどの西洋式農機具を用いて開墾。リンゴ、さくらんぼ、梨、カーレンツ、グズベリー等の西洋果樹を植栽した。
しかし、後の明治新政府は、北海道が外国に植民地化されることを恐れ、多額の賠償金を支払いこの条約を破棄することになる。これが、ガルトネル事件であり、ガルトネルが西洋農法を教授した事実を所以に、七飯は近代農業発祥の地とうたっている。ガルトネルは明治4年に帰国するが、彼が植栽したリンゴなどは開拓使に引き継がれ、今では、ガルトネルに対する評価は様々であるが、彼が植栽した人工のブナ林は今でも残されており、人工のブナ林としては道南で最も古いと考えられる。