愛嬌!七飯随一?   2008.8.19

大沼神社の狛犬

8月19日、彼らとの出会いはとても衝撃的だった。町内の狛犬について、写真記録や寸法・製作年代だけでもおさえておこうとはじめた狛犬調査だが、時間があまり取れないこともあり、2日間の強行作戦を決行していた矢先の出来事になる。
 目的の大沼神社についてから、おもむろに車をおり、狛犬たちが鎮座する場所まで石段をのぼる。一歩、そしてまた一歩と・・・彼らの姿が少しずつ見えてくると、思わず笑ってしまった。
 何かのアニメに登場しそうなキャラクター性というか風貌に!最近、色づけされたと思われる狛犬たちのどこをみているかわからないつぶらな目。少し困ったような口の開き。線の細い渦巻状の毛並み。大きく開きつぶれた鼻・・・どれをとっても愛嬌満点!! 個人的に好きな狛犬のひとつになった。
 大沼神社の狛犬は、町内で最も新しく建立された狛犬になるのだが、はたして製作者の作風か?時代的な型式の違いなのか?これまで見てきたものとは少し異なった印象を受ける。
 「また、近いうちに彼らに会いに行こう!」帰りがけの車の中でひとり決心した一日だった。


<狛犬の情報>

製作年代:昭和54年(1979年)9月10日
大きさ:63×34×75cm
大沼神社の略史:昭和10年ころ、大沼電鉄線の銚子口付近に函館市で機船会社を営んでいた松田吾一によって、豊川神社より分霊されたのが始まりといわれる。昭和19年に社殿を現在地へ移し、その際に七飯三嶋神社の分霊を祀り大沼神社として現在に至っている。
また、明治時代に大沼開拓に尽力した宇喜多秀夫が四国の金刀比羅宮から分霊した宇喜多神社の祠も大沼神社の上方に移されている。